横須賀市立市民活動サポートセンターの季刊誌「情報誌のたろん」の秋号です。
特集は、「コロナ禍でアップデートする市民活動」
コロナ禍で市民活動のイベントが中止や延期になっています。それでも新しい言葉を耳にします。新しい用語は新しい活動の兆し?! 活動を続けている団体にお話しを聞きました。
~市民活動を支える人たち~、連載「ひと」は、「よこすかひとり親サポーターズ・ひまわり」の代表、佐藤智子さんにお話しをうかがいました。家族への思いを大切にしつつ、活動の場も広げていってほしいと思ったインタビューです。ぜひご覧ください。
連載「おしえてぬまちゃん」、
のたろん、休館中でも入れるスペース、サポセンの玄関にある花に注目しました。
コラム「甘党錦鯉」第11話、今回はなんと!うさぎ?!
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⇒ 情報誌「のたろん」2021年度 秋号(2021年10月1日発行)PDF 1MB
のたろん編集ボランティア【市民活動の記録】
のたろん編集ボランティアが取材して書いたこの記事が、毎日新聞の2021/10/25地方版の記事の参考になりました。毎日新聞の記事はコチラ
おしえて コロナ禍の活動
2021年9月15日(水)、活動日だった『グリーンハイツ「ゆいの広場」』にお話をお伺いしました。
「ゆいの広場」は地域住民による生活支援、住民の交流を目的に週に1回、ワンコインカフェを開いています。
なぜコロナの中でも開催しているの?
楽しみにしてくれている人がいるのを裏切れないという想いが一番の理由。それに、私たちスタッフもやることが楽しい。自分を含めてみんなの健康のためにもやっています。
継続するために、形を変えたことありますか?
形を変えたといえば、机の配置を変えるなどして、とにかく密にならないようにしたこと。
あとは、カフェではキチンとしたカップで出そうとか飾り付けをしようと、これまではこだわりがあって譲らなかったことをやめにしたこと。
カフェで使うのが紙コップでもいいから、とにかく感染対策をして開催できること。みんなが来られることが重要だと思った。そう思うと少し楽になりました。そのように、コロナ対応の形にしても、来てくれる人は減りませんでした。
コロナの中やらないほうが良いというようなクレームみたいなのはないですか?
あります。
やめたほうがいい。感染者がでたらどうするんですか?という人もいます。
私も感染者が出るのはすごく怖い。
でもそれでも、活動をやらないことのほうが悪いことになることもあると思ってます。
だから何かあったら私のせいだってなることは覚悟してやっています。
コロナにかからない為にやらないのは分かる。でも活動をしないことで、外に出られない人、誰とも会わない、一日中会話もしないという人が増えて、高齢者にはそちらの方も差し迫った大きな問題です。
コロナのことはいつになったら以前のように元通りということにはならないと感じています。これから付き合わなければいけない問題だから、今やらなくても、いずれ再開する判断をしないといけないと思っています。
形を変えてよかったこと、他にありますか?
密にならないように、テーブルを離したことで、テーブルに集まった人同士が、お互いに話をじっくりできるようになって、会話が深くできるようになりました。テーブルごとの人数が少ないと、いつも聞き役の人でも話し役になる時間が増えるんです。
みんな行く場所がない今だからこそ、ますます活動の必要性が高くなってると感じています。
(インタビューして思ったこと)
クラスターにならないように、今はどんな活動でも控えておくのが無難。そういった風潮の中で、「いや私たちの活動をしないと困る人たちがいるから、感染者が出るんじゃないか怖いけれどやろう!」と決めるのは想像以上に大変なことです。もしもの時に非難を受ける覚悟や、責任の重さ。コロナの中での市民活動では、その心の負担に耐えられる胆力が求められています。
経済活動にならない市民活動やボランティア活動は不要不急と思われがちです。しかし、あらゆる活動を停止にして、その活動がこれまで負担していた問題を先送りにした場合に発生する悪い影響にも、そろそろ目を向けるべきかもしれません。
活動とは直接関係がない私たちが、そういう苦しみを軽くできるように、理解や許容をしていくことが、これからの市民活動にとっての大地となるのではないでしょうか。
(取材 水谷) 2021年9月15日